薬を飲んでも変わらない耳鳴りやめまい…“首とあご”がカギかもしれません

「薬を全部試しても、まだ耳鳴りが続くんです」

 

54歳の女性が、そう語ってくれました。

 

耳のモーター音のような耳鳴り、仕事後に強くなるめまい感、あくびや顎を動かすと少し楽になる感覚。

 

病院でメニエールと診断され、薬もすべて試したと言われたけれど、「このままもっと聴こえにくくなったら…」「補聴器が必要になるのかな…」という将来への不安が消えず、来院されたそうです。

「メニエール」と言われたけど、実は関係している“別の場所”もある?

メニエール病は、内耳(耳の奥)のリンパ液のバランスが崩れることで起こると言われています。

 

でも実は、多くの方の症状をみていると、内耳そのものの異常よりも、“周囲の環境”の影響が強く関わっているケースが多いのです。

 

特に注目したいのが…

• 首の筋肉や関節のこわばり

• 顎(あご)の動きの左右差や緊張

• 睡眠の質の低下(回復力の低下)

耳まわりは、これらの影響をとても受けやすい“繊細な場所”でもあるのです。

あくびや顎の動きでラクになる理由

「顎を動かすと少し楽になる」という方が多いのですが、これは実は自然な反応。

• 耳とあごは「顎関節」を通じて筋膜でつながっている

• 顎を動かすと、耳の中の圧も少し調整される

• 口周りの動きが血流や神経の流れに刺激を与える

つまり、耳の症状に対して“外からできるアプローチ”のひとつが顎の動きでもあるのです。

首・肩こりがある人ほど、耳鳴りやめまいが出やすい理由

慢性的に首・肩がこっている方は、こんな状態になっていることがよくあります。

• 首の筋肉(胸鎖乳突筋や斜角筋など)が固まり、耳周囲の血流が悪化

• 姿勢の影響で自律神経が乱れやすくなる

• 耳・顎・後頭部を通る神経が、圧迫されやすくなる

 

結果として、

• 聴こえづらい

• 耳がつまったような感覚

• ぐるぐるする感じ

などが起きてきやすいのです。

こんな動き・ケアが耳の症状のやさしい手がかりに

① “首を伸ばす”より、“首の根元をゆるめる”

→ 首の付け根(うなじ)を温めたり、呼吸を通すように意識することで血流が改善します。

 

② 顎のまわりに触れて「上下左右に軽く動かす」
→ ゆっくりと、痛みなく動かすだけで顎関節や耳の周囲が整っていきます。

 

③ 「頭を支える土台」である骨盤と背骨の姿勢を整える
→ 猫背になると耳の位置がズレ、周囲の筋肉が緊張しやすくなります。

さいごに

「耳鳴りやめまいがある=耳が悪い」とは限りません。

 

体は一枚のつながったシステム。

 

耳の奥に届く不調のサインは、首やあご、背中、呼吸の状態からも影響を受けていることが多いのです。

 

症状そのものにフォーカスしすぎず、「いま、私の体はどこががんばりすぎているかな?」
そんなふうに自分にやさしく問いかけてみるだけでも、今日の体との向き合い方が変わってくるかもしれません。

和歌山スマイル整骨院・整体院