お尻〜太ももの痛み、歩くとつらい…“筋肉が細くなった気がする”と感じたら

「最近、右の太ももだけ細くなってきた気がするんです…」

 

ある70代の女性が話してくれました。

 

「お尻から太ももが痛くて歩くのがつらい。両足を揃えて鏡を見ると、明らかに右の太ももだけ細い。このまま歩けなくなるんじゃないかと思うと、心配で…。」

 

その方は、病院で脊柱管狭窄症・すべり症・坐骨神経痛と診断され、整骨院にも半年通っていたそうです。

 

でも、「歩けるようにはならなかった」と言います。

痛いと“使わなくなる”、使わないと“細くなる”

足の筋肉は、痛みや違和感があると、無意識に使うのを避けるようになります。
• 歩くとき、反対の足に頼る
• 階段では手すりに体重を預ける
• 正座やしゃがむ動作を避ける

こうした“守る使い方”が習慣化すると、使われない筋肉は少しずつ落ちていきます。

これは加齢ではなく、**「動かし方のクセの積み重ね」**によって起きている変化なのです。

なぜ「お尻〜太もも」に痛みが出やすいのか?

• 脊柱管狭窄症:背骨の神経の通り道が狭くなり、神経が圧迫される

• 坐骨神経痛:お尻の筋肉(梨状筋など)が硬くなり、神経を圧迫

• すべり症:背骨のズレが神経の刺激となる

 

こういった診断があっても、実際にはその背景に、

• 股関節の動きが悪くなっている

• お尻や体幹の筋肉がうまく使えていない

• 姿勢や歩き方のクセが固定化している

など、“体全体の動きのバランス崩れ”が関係していることが多いのです。

「正座ができない」「歩くと痛い」の共通点

• 膝が曲がりにくい

• 股関節が固まっている

• 骨盤が後ろに傾いている

• 足首が硬く、衝撃を吸収できない

 

このような状態では、「正座をする」「普通に歩く」という基本的な動作がとてもつらく感じられます。

 

つまり、動作の“流れ”がどこかでつまづいているのです。

体操やストレッチを頑張っても変わらなかった理由

体操教室や朝のストレッチを続けていたにもかかわらず、改善が感じられなかった方も多いはず。

 

理由はシンプルで、「動かす前に整える」視点が抜けていたから。

 

たとえば、
• 骨盤が傾いたまま体操をしていた

• 足裏のバランスが不安定なまま歩行練習をしていた

• お尻の力が使えていないままスクワットをしていた

 

これでは、「整っていない状態で頑張ってしまっていた」ことになり、逆効果になることも。

 

今からできる“小さな再スタート”

  • 朝起きてすぐ、仰向けで膝を立てたまま深呼吸する
  • 椅子に座って、膝の曲げ伸ばしをゆっくり10回だけ
  • 歩くときに「太もも」より「お尻の力」を意識
  • 足裏全体をつけて“押すように”立つ感覚

 

大きな運動でなくても、こうした日常の見直しから変化は生まれてきます。

さいごに

「歩ける体を、あきらめないために」

 

年齢を重ねるほど、「もうこれは仕方ない」と感じてしまいやすい不調。

 

でも実際には、“体の支え方”や“使い方”を見直すだけで、驚くほど軽くなることもあります。

 

痛みやしびれは、体が発する「気づいてほしい」という声です。

 

その声に耳を傾けることが、元気に歩ける明日をつくる第一歩になるかもしれませんね。

和歌山スマイル整骨院・整体院