手術が必要なケースとは?側湾症の判断基準をわかりやすく解説

「手術をした方がいい」と言われたら

病院で「角度が〇〇度を超えたら手術が必要」と言われ、急に現実味を帯びる「手術」という選択肢。

 

その言葉に、不安や焦りを感じる方も少なくありません。

実際、手術は必要な場面もありますが、すべての側湾症が手術対象になるわけではありません。

 

まず知っておきたいのは、「手術=最後の選択肢」であるということです。

手術の目安とされる「コブ角」とは?

手術の基準になるひとつに「コブ角(Cobb角)」というものがあります。これは、レントゲンで背骨のゆがみの角度を測ったものです。

 

一般的には、

• 20度未満:経過観察
• 20〜40度:装具やリハビリなどで様子をみる
• 40〜50度以上:手術検討(特に成長期の場合)

というのが、病院でよく使われる基準です。

 

ただし、角度だけで一律に判断されるべきではありません。

 

同じ40度でも、
• 成長期かどうか
• 痛みがあるかどうか
• 日常生活への影響がどのくらいか
• 見た目のゆがみがどれほど気になるか

といった個人差が大きく、医師の判断もケースバイケースです。

手術以外で変えられる可能性もある

私たちが臨床で見ている中でも、40度を超える側湾症でも痛みや日常生活に支障がない方はたくさんいます。

 

逆に、角度が軽度でも「寝返りができない」「呼吸が浅い」「歩きにくい」と感じている方もいます。

 

つまり大切なのは、「角度」だけでなく、「今、どこに負担や歪みが集中しているのか」を見る視点です。

 

実際には、
• 骨盤の傾きや股関節の硬さを整える
• 背骨がスムーズに動くように導く
• 肋骨のねじれをゆるめる

 

など、角度を変えるというよりも、“体の使い方”を変えていくことで、症状の緩和や生活の質の向上が可能なことも多いのです。

さいごに

「焦らずに、今の体に向き合う」

 

側湾症の手術について検索すれば、「角度が〇度以上なら手術」といった情報が並びます。

ですが、実際に施術をしていて感じるのは、「角度だけでは判断できない」という現実です。

 

見た目のゆがみよりも、日々の生活でどう感じているか。どこに負担をかけ続けているか。

 

そこに目を向けることで、焦りや不安から少し距離を置き、自分の体との新しい向き合い方が見えてくるかもしれません。

 

手術を避けることがゴールではありません。

 

「納得して選べること」こそが本当の安心につながると、私たちは考えています。

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