脊柱側弯症の見逃されやすい初期症状とは？早期発見のためのポイント

脊柱側弯症は、背骨が左右に湾曲し、さらにねじれるように歪んでいく状態です。ですが初期の段階では、痛みを感じないことがほとんど。

そのため、学校でのモアレ検査や健康診断で指摘されるまでは、本人も家族も気づかないケースが多くあります。

実際、「昔から姿勢が悪かった気がする」「写真で左右の肩の高さが違って見える」といった声をあとから聞くことも。

気づかれにくいからこそ、早期の小さなサインを見逃さないことが大切です。

以下のような体の変化や違和感がある場合は、初期の側弯症の可能性もあります

• 肩の高さが左右で違う
• ウエストラインに左右差がある
• 肋骨が片側だけ出ている
• 背中を丸めた時に、片方の背中が盛り上がる
• 写真を見たときに体がねじれて写っている

また、子どもの場合は、

• 片方の靴だけすり減る
• いつも同じ肩にカバンをかけたがる
• 長時間座っていると落ち着かない

など、体の使い方のクセにもヒントが隠れています。

見た目の問題だけではなく、将来的な疲れやすさ、腰痛、呼吸の浅さにつながるケースもあるため、注意が必要です。

「もしかして？」と思っても、病院へ行くタイミングを迷ってしまう方も多いもの。

特に子どもの場合、「姿勢の問題かな？」「もう少し様子を見よう」と後回しになりがちです。

ですが、側弯症は成長とともに進行することが多いため、早めの評価やアドバイスが大きな安心につながります。

実際に私たちが見る現場では、角度だけでなく、

• 骨盤の傾き
• 股関節や肋骨の動き
• どちらに重心がかかっているか

といった “体の使い方そのもの”に注目し、日常生活に無理がかかっていないかを見ていきます。

一人ひとりの体の特徴やクセを知ることが、進行予防や不調の軽減にもつながっていきます。

気づける人が増えると、安心も増える。

脊柱側弯症は、気づくタイミングが早いほど、体にかかる負担を軽減しやすくなります。

「まさか自分が」「まだ小さいのに」と思うこともあるかもしれませんが、見た目のちょっとした違和感こそが、大切な“サイン”になるのです。

そして、角度や数字にとらわれるだけでなく

• 今、どこに負担がかかっているのか
• どうすれば少しでも動きやすくなるか

に目を向けていければ、“焦らなくても、今からできることがある”**という安心感が生まれるはずです。

自分自身、または大切なご家族の「なんとなく気になる」を放っておかない。

それが、よりよい未来への第一歩かもしれません。