一日中、同じ姿勢で仕事をしている方は多いのではないでしょうか?例えばパソコン作業や座ったままこなす事務仕事など。
身体を動かさず、座ったままでできる仕事ってすごく楽に思われがちですが、本当にそうでしょうか。実は、身体を動かさず同じ姿勢でいると集中力が低下したり疲れやすくなるなど、身体にとても悪い影響を与えているんです。
そこで今回は、デスクワークから引き起こされる「肩こり」のお話をしたいと思います。
そもそも肩こりの原因って何なんだろう?
肩こりを引き起こす原因として
・冷え
・運動不足
・悪い姿勢
・目の疲れ
・ストレス
などが考えられます。これをデスクワークの内容にあてはめてみましょう。
冷房の効いたオフィスで、長い時間背中を丸めた状態でパソコンとにらめっこ・・・どうでしょう。目も疲れるし身体も動かさないしストレスが溜まりそうですよね。
座っているだけなので体には負担がなさそうに思うかもしれませんが、実は頭を前に突き出すと首や肩に、背中が丸くなると腰にというふうにかなりの負担がかかっているんです。
また、同じ姿勢を続けることで体中の血のめぐりが悪くなり、血行不良になってしまいます。血行が悪くなると疲労物質が流れず、筋肉が硬くなってしまうことで肩がこってくるようになってしまうんです。
あまり知られていない肩こりと座り方の関係
信じられないかもしれませんが、座り方で肩こりを予防できるんです。
なぜなら楽に座っているつもりでも、座り方によっては肩や首に負担がかかり、血行不良で筋肉に疲労がたまってしまうからなんです。
では肩こりになりにくい姿勢とはどのような姿勢なのか?ポイントは3つ!
1、姿勢のゴールデンラインを意識すること
座った姿勢を横から見て、耳の穴・肩の中央・大転子(※)の3点が一直線の状態であること。この一直線を維持することで見た目もキレイで疲れにくいというメリットがあります。
※大転子とは、太ももも付け根の横側にある出っ張った骨の事です。
2、足を組まないこと!!
ついつい癖だし、楽だからと言って足を組んでしまっていませんか。足を組むと身体のバランスが崩れ、ゆがみを引き起こすだけでなく、血行も悪くなり肩こりの原因に繋がります。
癖になってしまっている人は、日頃から足を組まないことから心がけてみましょう。
3、お尻(坐骨)で座れているか。
坐骨とは、お尻の骨のことを言います。坐骨で座ることで集中力が高まったり、呼吸が整うので血行がよくなるといったメリットがあります。
なぜかというと坐骨で座ると自然と正しい姿勢が取れるようになるからです。猫背だと胸を縮めた状態で浅い呼吸になりがちですが、正しい姿勢を取ることで深い呼吸になり、効率良く酸素を取り込むことができます。
深い呼吸になると脳に酸素を届けやすくなり、集中力を高めることにも繋がるので、仕事の効率をアップさせることができるというわけです。
これで完璧!デスクワークでの姿勢を整え肩こり解消7つの対策
ここまで同じ姿勢を長い時間取ることで血行が悪くなり、肩こりが引き起こされることをお伝えしました。姿勢を見直すだけでも解消法になるのですが、なかなかすぐに実践できず忘れてしまうことってありませんか。
そこで、オフィスでも簡単にできる肩こり解消方法をご紹介しますね。
①イスは足の裏全体が床につく高さにする
②イスに深く座り、座面とひざ裏は指が2つ分のすき間ができるようにする。
③パソコンの画面は目線より5~10度下になるように。
④キーボードは、ひじを120度ぐらいにしても自然に手が届く位置に置く。
⑤キーボードの中心が体の中心線とあっているか。
⑥背筋を伸ばし、前かがみにならないようにする。
⑦足は組まない。
以上の7つを実践してみて下さい。
デスク周りを変えるだけでも劇的に変わると思いますよ。ご自身の姿勢はもちろん、まずは仕事場での環境を見直すきっかけにしてみて下さい。
座り方以外の肩こり対処方法
では肩こりを改善、解消するのは座り方だけなのか?というとそういうわけではありません。座り方以外でも、普段の生活で肩こりを予防できる方法がありますのでいくつかご紹介させていただきます。
①体を冷やさない
体が冷えると筋肉が硬くなりやすく姿勢も悪くなりがちです。仕事場は夏でも冷房が効いていて体が冷えることも多いでしょう。上に1枚羽織ったりひざかけなどをすることで「冷え」を防げます。
また、夏場はシャワーで入浴を済ましがちですが、肩こり防止には入浴が効果的です。
②温める
肩こりを感じるということはすでに血行が悪くなっている証拠。
血行が悪くなると筋肉が硬くなって「こり」の原因となります。放っておくと肩こりが慢性化する可能性があるので、この部分を温めて「こり」を和らげてあげましょう。
温め方は使い捨てカイロで十分!ハンカチなどで包んでこりのある部分に充てるだけ。貼るタイプの物なら服に貼れるのでハンカチは不要です。
熱いと感じたり、気分が悪くなった時はすぐにやめて下さいね。
③筋膜リリース
肩こり=マッサージと結びつく方も多いのではないでしょうか。
トントンと肩たたきしてもらうのも気持ちいいですよね。でもギューギューと強く揉んでしまうと、硬くなっていた筋肉を更に硬くしてしまい逆効果。肩こりを悪化させる原因に繋がってしまいます。
筋膜リリースは筋肉を覆っている筋膜を柔らかくして筋肉の動きをよくしてあげることをいいます。筋膜が筋肉とくっつくことでコリや痛みの原因になったりします。
ご自身でやる方法もありますが、まずは専門の先生にみてもらう事をオススメします。
適度な運動も大切
こりを解消させるには、やはり適度な運動も大事になってきます。
筋肉の動きは、疲労物質を排出するのにも関わっています。筋肉が動かないとリンパや水分の流れも悪くなり疲労物質が流れなくなるので、疲れが溜まりやすくなります。
筋肉をほぐすために仕事をときどき中断し、立って歩いたり背中を後ろに反らすなどしてこまめに体勢を変えたりしましょう。
有酸素運動であるウォーキングは体への負担も少なく、仕事の行き帰りでもできるオススメの運動方法です。20分程歩くと代謝が上がるので、たくさん歩かなくても大丈夫です。
運動できない時は簡単ストレッチでスッキリ解消!
運動する時間がない時にぜひ試して欲しいのが、1人でも、仕事中でもできる簡単なストレッチです。
筋肉の動きを良くしてあげることで疲れも抜けやすくなり、慢性的な痛みがある人には「ストレッチ」は効果的です。正しい姿勢を取るためにも、筋肉の緊張をほぐしてあげる事が大切です。
それではご紹介していきますので、ぜひやってみましょう!
・胸のストレッチ
座り方のポイントでもお伝えした通り、猫背の姿勢は胸が圧迫されて呼吸が浅くなります。呼吸が浅いと血液の流れも悪くなり、肩こりの原因にもつながります。
胸・肩の硬くなった筋肉をしっかり伸ばしてあげましょう。
1.坐骨を意識して座ります。
2.両手を体の後ろで組み、できるだけ背中から離します。軽く胸を張り胸の伸びを感じましょう。
※この時、息は止めず肩に力が入らないように注意しながら、できる範囲で30秒を目安に行いましょう。
・肘でぐるぐる「肩回し体操」
肩には僧帽筋、脊柱起立筋、肩甲挙筋という筋肉があります。その筋肉に囲まれているのが肩甲骨。肩こりは肩だけではなく肩甲骨周りの筋肉が原因だったりします。
なので、肩こりの予防・解消をするには肩甲骨をしっかり動かしてあげて血行を良くしてあげることがポイントです。
肩まわりの筋肉をほぐしていきます。
1.ひじを曲げ、手を肩につける。
2. 肩から手が離れないように意識したまま、肘でできるだけ大きな円を描く。大きく回す事によって肩が動き、同時に肩甲骨も動かすことが出来るため、肩甲骨周囲の筋肉への血行が改善されていきます。
3. 数回ヒジを回したら、反対回しもやってみましょう。
※肩関節が硬いと回しにくいので無理に大きくしようとしなくて大丈夫です。また痛みが出る場合も無理はせず、できる範囲でやりましょう。
・肩や脇まわりのストレッチ
1.膝つき腕立て伏せをするような姿勢になる。
2.腕立ての姿勢から後ろに体を引き、肩を床に押し付けるようにして伸ばす
※肩周りをほぐしたいのでお尻はあげず、背中を丸めるようにします。
・首まわしで「首こり」を緩和
パソコンやスマホを見る時の姿勢は無意識に顔がうつむき加減になっていることが多く、自分の頭を支えるために首の後ろ側の筋肉にすごく負担がかかります。
人間の頭の重さは体重比で8~13%(約10%)と言われているので、 体重50Kgの人だと約5Kgですね。
頭の重さが首の付け根の痛みや首の後ろ側の張りの原因になるので、ほぐして慢性的なこりにならないようにしてあげましょう。
座ったままできる運動です。
1. 最初に、上下左右に傾けてストレッチしておく。
2. 10秒程かけてゆっくり一周まわす。
※首はデリケートなので、早く回したり後ろに倒しすぎないように気をつけましょう。
3. 時計回りと反時計回り、交互に5回ずつぐらい回す。
※体はまっすぐのまま、首だけを回しましょう。首を動かして痛みやしびれが出たり、気分が悪くなる場合はやめてくださいね。
どうですか?仕事中にできるものもあるのでぜひ試してみて下さいね。
まとめ
いかがでしたか?
肩こりは日本の国民病と言われており、その人口は約6割を占めているとも言われています。このブログを見て下さった方もきっとその一人ではないでしょうか。
でも、慢性的なものだからと諦めないで下さい。なぜなら肩こりは結果であり、その原因を解消してあげれば改善するからです。
今回お伝えしたストレッチや姿勢を一度試してみて下さい。力を入れてしなくても改善できる方法はたくさんあります。
まずは体を冷やさない事が大事ですが、日頃から適度な運動と良い姿勢を心掛けて、疲れを溜め込まないようにしましょうね。
著者
和歌山スマイルはりきゅう整骨院
院長 野鹿瀬 靖識
柔道整復師、鍼灸師、交通事故専門士、JCCA(コアコンディショニング)トレーナー
整体からトレーニング、骨盤・姿勢の矯正や美容鍼灸までオールマイティに施術する整体歴14年のベテラン。
【あなたが笑顔になれる整骨院】和歌山スマイルはりきゅう整骨院
☎ 073-461-5088
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