Cobb角とは?側弯症の“ゆがみ”を数値化する指標
病院で側弯症と診断された時に「Cobb角(コブかく)」という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。
このCobb角は、レントゲン写真から背骨の“ゆがみの角度”を測定するためのものです。
具体的には
• 背骨の最も傾いた上の椎骨と下の椎骨を見つけ
• それぞれの椎体に引いた線の交差角度を測る
この角度が…
• 10度未満 → 生理的な側弯(問題ないことも)
• 10~25度 → 軽度の側弯症(経過観察が多い)
• 25~40度 → 中等度(装具や運動療法が検討される)
• 40度以上 → 高度(手術が検討される場合も)
つまり、「今どれくらい傾いているか」だけでなく「どのくらい進行するか」を予測する材料にもなります。
Cobb角だけで判断できないこともある
Cobb角は側弯症の“目安”として大切ですが、それだけで体の状態すべてを判断するのは難しいこともあります。
なぜなら、Cobb角はあくまで静止状態での骨の角度であり、
• 肋骨のねじれや盛り上がり
• 骨盤の傾き
• 股関節や足首の柔軟性
• 日常の姿勢や動作のクセ
といった「動きの中でのゆがみ」までは反映されないのです。
特に「朝起きたときの腰痛」や「体の左右差の感覚」など、実際に本人が感じている不調は、角度の数値とは必ずしも一致しません。
「角度だけ」ではない見方が、安心につながる
レントゲンでCobb角が小さくても、日常生活で強い不調を感じる人もいれば、逆に角度が大きくても症状が出ていない人もいます。
つまり、大切なのは角度だけではなく、「今の体の使い方」「筋肉の状態」「全身のバランス」を見ること。
これは医療機関では難しい部分でもあるため、側弯症に詳しい整体院や専門的なサポートが有効な場合もあります。
あなたの「気になる感覚」や「違和感」は、数字に出ない“体の声”かもしれません。
数字にとらわれすぎず、身体全体から見る視点を持つことで、自分の体と向き合うことに前向きになれるはずです。
さいごに
Cobb角は、側弯症を知るための大事な目安です。でも、角度だけではあなたの体の状態すべては語れません。
「この角度だから問題ない」
「数字が大きいからもう手術しかない」
そんなふうに単純に決めつける前に、「自分の体を画像診断(レントゲン)以外でもどうなっているのか」という視点を持つことがとても大切です。
それが、体と上手に付き合う第一歩になるのではないでしょうか。
この記事に関する関連記事
- 側湾症は「背骨の歪み」だけじゃない?見落とされやすい“体のつながり”とは
- 側湾症で手術が必要なケースとは?──判断基準と治療の選択肢を専門的に解説
- 側湾症かも?背骨のゆがみを感じたら知っておきたい、身体の仕組みと整え方
- 側湾症と肩こり・腰痛の意外な関係──背骨だけを見ないアプローチとは?
- 側湾症とは?原因・症状・治療法を専門的に解説
- 手術が必要なケースとは?側湾症の判断基準をわかりやすく解説
- 「子どもの側湾症、大人になっても治るの?」親御さんの不安に寄り添う考え方
- 膝が痛いのは“年齢”のせい?それとも“積み重ね”の声?—体が教えてくれる膝痛のサイン
- 側弯症の診断に欠かせない“Cobb角”とは?知っておきたいレントゲンの見方
- 「もしかして側弯症?見逃されやすい初期サインと体のSOS」編集中
- 脊柱側弯症の見逃されやすい初期症状とは?早期発見のためのポイント
- 脊柱側弯症の初期症状を見逃さないために──親子で気づくカラダのサインとは?
- 「側湾症=背骨の歪み」だけじゃない?“体のねじれ”に注目すると見えてくる改善のヒント
- 「なぜ成長期に側弯症が進行しやすいの?―その理由と気づき方」
- なぜ?成長期に側弯症が進行しやすい本当の理由
- 軽度の側弯症は“様子見”で本当にいいの?見落とされやすいポイントとは
- 「側弯症の検査、何をするの?初めての診察で知っておきたい流れと注意点」
- 医療機関での「側弯症検査」ってどんな流れ?事前に知っておきたいこと
- なぜ女性に多い?側弯症と性別による特徴の違い 編集中
- 軽度の側弯症、様子見で本当にいいの?“今できること”を考える
- 「なぜ女性に多いの?側弯症と性差の意外な関係」
- 放っておくと大変なことに!子供の姿勢の悪さが引き起こす3つの問題と対策





お電話ありがとうございます、
和歌山スマイル整骨院・整体院でございます。