膝に負担をかけずに立ち上がるコツ|変形性膝関節症の方にもやさしい体の使い方

膝の痛み、「立ち上がるとき」が一番つらい…

 

膝に不安がある方にとって、日常の中で特につらい動作のひとつが「立ち上がり」。

• 朝、布団から出るとき

• トイレのあと

• 長く座っていた後のひと踏ん張り

 

この“立ち上がり動作”のたびに膝が痛むと、日常のすべてが不安になりますよね。

 

でも実は、立ち上がるときに“体のどこを使うか”を意識するだけで、膝の負担はグッと減らせるのです。

膝に負担がかかる立ち方していませんか?

まず、膝に負担をかけてしまいやすい立ち方の特徴を挙げてみましょう。

 

NG例:膝ばかりに力を入れて立ち上がるパターン

• 腰を前に倒しすぎて、太ももにぐっと力を入れて立ち上がる

• 上半身を前屈させるように踏ん張る

 

このような動作は、太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)ばかりに頼ってしまい、膝関節への負担が大きくなります。

 

「膝にやさしい立ち上がり方」は体の連動がカギ!

では、膝にやさしい立ち方とは?

それは、“膝だけに頼らず、重心は後ろに”です。

 

ポイント①:足裏の重心を整える

 

まず、立ち上がる前に足の裏全体が床についているか確認しましょう。

つま先ばかりに重心が寄っていると、立ち上がるときに膝が前に出やすくなります。

 

かかとと母指球、小指球の3点に均等に体重を乗せる意識が大切です。

 

ポイント②:膝を前に出さず、お尻を引く

立ち上がるときは、「膝を曲げてから立つ」のではなく、「お尻を後ろに引いてから前に押し出す」イメージで動かしてみてください。

 

膝の角度を急に変えるのではなく、骨盤を先に動かすことで膝への圧力を分散できます。

 

ポイント③:太ももより“お尻”を使う意識

大腿四頭筋ばかりに頼るのではなく、お尻の筋肉(大殿筋)を意識して立ち上がることで、膝の関節に頼らずに動作ができます。

 

実はこの“お尻の使い方”ができていない方がとても多いのです。

 

座るときも同じくらい大切です。実は「立つとき」だけでなく、「座るとき」の動作にも膝への負担の差が出ます。

 

膝をドスンと曲げて座るのではなく、ゆっくり股関節から折りたたむようにしゃがむことで、着地の衝撃を和らげることができます。

道具を活用してもOKです

痛みが強い時期や不安がある方は、以下のようなサポートも有効です

 

• 低すぎるイスは避ける(膝の角度が90度以上になる高さに)

• 手すりや机の端を軽く支えにする

 

「自分の筋力だけでなんとかしなければ」と無理をする必要はありません。

 

やさしくサポートしながら体の使い方を見直していきましょう。

さいごに

「立ち上がる」たびに膝が痛むのは、年齢や軟骨のせいではありません。

 

膝ばかりに頼っていた体の使い方を、お尻や股関節、足裏へと少しずつ分散していくこと。

 

それが「膝をかばう動作」から「膝にやさしい動作」へと変えていく第一歩になります。

 

痛みを我慢して立ち続けるのではなく、「どうやって膝にやさしい使い方ができるか」に目を向けて、毎日をもっと快適に過ごしていきましょう。

膝痛・変形性膝関節症について詳しくはこちら

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